中小企業診断士の勉強内容について

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中小企業診断士の資格に興味はあるけど、マイナーな資格だしよく分からないな。一体どんなことを勉強するんだろう。


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しゅー

経営コンサルタントの国家資格と言われている資格だけど、マイナーな資格だしよく分からないですよね。今日は、実際に中小企業診断士に合格した経験を基に、下記の内容について説明していきます!



◆本記事の内容◆
中小企業診断士の勉強内容
・試験の概要
・試験の合格率
・勉強方法について




中小企業診断士の勉強内容

今回は、これから勉強を始める方向けに記事を書いていますので、
1次試験の勉強内容を記載していきます。

各科目の具体的な勉強内容についてみていきます。

企業経営理論

全7科目の中心的な位置づけであり、経営戦略・組織・マーケティングについて学習します。


経営者が会社を成長させていくためには、
どのような意思決定をしていくべきなのか。

自社の経営資源、競合や市場の動き、多角化すべきか否か、等。
経営者は様々な内部環境・外部環境をもとに経営方針を検討しなければいけません。

どんなに大きな会社でも、変化する外部環境に対応できなければ衰退していきます。
自社の資源を活かした多角化により、大きく成長した会社もあります。

例)富士フィルムの医療業界参入、ソニーの映画・金融業界参入等


企業経営理論を勉強することにより、
なるほど、この会社はあの戦略をとったんだな。
と、分かるようになります。

また、企業に勤めている方であれば、
経営企画の仕事に役立つのではないかと思います。

◆この科目で出てくるキーワード◆
SWOT分析、3C分析、ドメイン、アンゾフの成長戦略、PPM、VRIO分析、5Force分析、機能別組織、欲求5段階説、CDP、AIDMAモデル、4P、ブランド戦略


経済学

ミクロ経済学マクロ経済学について学習します。

経済学については、馴染みのある方も多いかと思います。
この科目では、世の中にある資源を効率的に扱うことを分析していきます。

ちょっとしたグラフもあり、文系脳の私には少し難しい科目でした。


◆この科目で出てくるキーワード◆
費用関数、生産関数、需要曲線、余剰分析、比較優位理論、不完全競争市場、外部性、公共財、乗数理論、貨幣市場、ISLM分析、ADAS分析

経営情報システム

情報通信技術と情報管理について学習します。

コンピュータの基礎知識から、プログラムやシステム開発まで。
馴染みが無く難しいと感じる方も多いと思います。

私も最初は苦手でしたが、
単純な暗記箇所も多いので、量をこなせば苦手意識もなくなり、
最終的には得点を稼げる科目になりました。


◆この科目で出てくるキーワード◆
ハードウェア、ソフトウェア、言語プロセッサ、ERPアルゴリズムバッチ処理、クライアント・サーバシステム、データベース、SQLTCP/IP、フォールトトレランス、システム開発、情報セキュリティ

財務会計

簿記、管理会計ファイナンスについて学習します。

財務諸表(会社の成績表)を分析したり、設備投資をするべきか否か、
判断するための考え方を学びます。

2次試験も合わせると一番時間がかかった科目です。

◆この科目で出てくるキーワード◆
簿記取引、税効果会計、収益性分析、原価計算損益分岐点分析、意思決定会計

運営管理

生産管理と店舗販売について学習します。

工場勤務や、店舗勤務をされている方は取組やすい科目だと思います。

工場や店舗の運営を効率的に行い、
費用を抑え、利益を最大化する方法について学んでいきます。

◆この科目で出てくるキーワード◆
生産管理システム、VE、ラインバランシング、セル生産方式、工作機械、ABC分析、CAD、サプライチェーンマネジメント、まちづくり三法、マーチャンダイジング、ISM、ISP、POS

経営法務

会社法知的財産権、その他の法律について学習します。

株主総会M&A特許権等、会社を経営する上で関係してくる法律は様々です。

知的財産権にも、特許・意匠・商標・実用新案・著作権などがあり、
トラブルを起こさないためにはよく理解しておかないといけないですね。


◆この科目で出てくるキーワード◆
株式会社の設立、株主の権利、新株予約権株式交換、株式移転、株式分割、募集株式の発行、特許権意匠権、商標権、著作権不正競争防止法独占禁止法、消費者保護法

中小企業政策

中小企業の動向と中小企業に関わる政策について学習します。

様々な統計データを用いて、中小企業動向の分析をします。
例えば、どの業種の廃業が多いか、利益率の良い業種は何か、等です。

また、中小企業等経営強化法や中小企業基本法等の政策や、
中小企業が活用できる公的機関を学んでいきます。

◆この科目で出てくるキーワード◆
中小企業基本法、中小企業憲章、中小企業等経営強化法、経営革新支援、政府系金融機関による融資、地域支援

実際の問題

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令和2年度試験 企業経営理論より

1次試験はすべて選択式の問題形式となっていて、
25問~40問程度出題されます。

試験時間が長い科目ほど、
問題数が多いという印象でした。

試験の概要

・受験資格:年齢・性別・学歴等に制限はなし

・試験実施日:8月上旬〔2020年度は7/11(土)、7/12(日)〈2日間〉〕
※2020年度はオリンピック開催を前提とした試験日程となっていました。例年では8月上旬が試験実施日となっています。

・試験科目 配点(各100点)
経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論 
運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営  

・試験時間:各60分あるいは90分

・受験地区:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇の8地区

参照元[J-SMECA 中小企業診断協会]J-SMECA 中小企業診断協会

試験の合格率について

令和2年度1次試験の合格率は、42.5%でした。

受験者11785人に対して、合格者5005人となっています。

令和1年度1次試験の合格率は、30.2%でしたので、
かなり合格率が上がっていることが分かります。

コロナの影響によりレベルの高い受験生だけがチャレンジしたのではないかと言われています。
※令和1年度は受験生が14691人でしたが、令和2年度は11785人に減っています。

なので、難易度が極檀に易しくなったというわけではなさそうです。

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https://www.j-smeca.jp/index.html

勉強方法について

資格の学校、通信講座、独学と選択肢がありますが、私は通信講座の診断士ゼミナールを利用しました。

診断士ゼミナールについては、以前も記事で投稿しているので、
ご興味のある方はぜひご覧ください。

syu-tarou.hateblo.jp

一般的な勉強時間は、1次試験と2次試験合わせて1000時間程度と言われていますが、
業種によっては前提知識が異なるため、もっと短くでも良いと思います。

私も600~700時間くらいで合格することができました。

こちらも以前記事で投稿しているので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

syu-tarou.hateblo.jp