本屋大賞ノミネート作品「お探し物は図書室まで」あらすじと感想

本屋大賞ノミネート作品「お探し物は図書室まで」

 

 

 

お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?
人生に悩む人々が、ふとしたきっかけで訪れた小さな図書室。
彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。

 

 

著者紹介

著者は青山美智子さんで、本作の他には『木曜日にはココアを』や『猫のお告げは樹の下で』などがあります。

他の作品も、本作と同様に短編集となっていて、誰にでも読みやすい作品になっています。

 

 

あらすじ

  1. 婦人服販売員
  2. 家具メーカー経理
  3. 元雑誌編集者
  4. ニート
  5. 定年退職

 

全部で5つの短編で、合計300ページと大変読みやすい小説でした。

 

それぞれの主人公は、

今の仕事にやりがいを感じられない。
店を持つ夢を持ち続けているが行動に移せていない。
 社会の輪から外れたような虚無感を感じている。
 
のような悩みを抱えていて、みんな同じ町の図書室で本を借ります。
 
図書室の司書、小町さんから紹介される本を読み、前向きに考えられるようになる。という流れになっています。
 
 
 
 

名物キャラの小町さん

 
そこに座っていたのは、とてつもなく大きな女の人だった。はちきれそうな体の上に顎のない頭が乗っている。
肌も白く服も白く、「ゴーストバスターズ」にでてくるマシュマロンみたいだ。

 これは、家具メーカー経理部の主人公が、初めて小町さんを見たときの描写です。

他にも、ベイマックスみたいとか、白熊みたいとか。
語り口の人物によって小町さんの見た目の表現が独特で、思わずクスっとしてしまいます。
 
 

印象に残った言葉

 

つながっているんですよ、みんな。ひとつの結び目から、どんどん広がっていくんです。そういう縁は、いつかやろうって時が来るのを待っていたらめぐってこないかもしれない。いろんなところに顔出して、いろんな人と話して、これだけたくさん見てきたから大丈夫って思えるところまでやってみることで、「いつか」が「明日」になるかもしれない。<104p>

 

やることはたくさんあるけど、「時間が無い」なんて言い訳はもうよそうと僕は思った。「ある時間」で出来ることを考えていくんだ。<118p>

 

私たちは大きなことから小さなことまで「どんなに努力しても、思い通りにはできないこと」に囲まれて生きています。<159p> 

 

自分が中心だって思うから、そういう被害者意識でしか考えられないのかもしれない。<162p>

 

 

個人的には、最近読んだ本の中で一番良いと思いました。

読みやすく、読みながら前向きになれるので息抜きにピッタリだと思います。